咬みつく・噛み癖(攻撃行動)
- 初期段階でしっかりと対策を
- 甘やかしすぎは禁物
- しつこくなですぎに注意
- 何もしていないのに、突然噛みつかれたのはなぜ
「噛みつく・ひっかく」などの攻撃行動は、猫にとっては本能的です。噛みつき、猫パンチ、猫キックなどは、猫がハンターとして獲物を捕らえるためにはとても有効ですし、危険から自分の身を守るために重要な行動です。しかし、その矛先が人や他のペットに向けられる場合には問題です。
ひとくちに「攻撃行動」といっても、原因によっていくつかのタイプに分けられます。
いずれにしても、人が大けがをするような激しい攻撃性を示す場合は、専門家に相談して下さい。
犬のように群れを作らない猫は、支配されたりという順位を明確に築くことはありません。しかし、子猫の頃から飼い主に甘やかされてきた猫では、飼い主を自分より隠したと見なしていることがあります。飼い主が猫の言いなりになっていると、わがままな女王様のように振る舞い、気に入らないことが攻撃的な態度に出ることがあります(優位性攻撃行動)。
解決のためには、猫の言うなりにならないこと。猫が攻撃しそうな仕草を見せたら、無視します。また、食事も猫に催促されてあげるのではなく、飼い主が時間を決め、体にすりすりしてくるマーキングも1~2回許して猫からはなれるなど、何事も飼い主主導で接するようにして、軌道修正していきましょう。
のどをごろごろ鳴らして気持ちよさそうに撫でられていた愛猫が、突然、ガブリと手に噛みつくことはありませんか。これも単なる気まぐれではなく、多くの場合はしつこく撫ですぎたことが原因です(愛撫誘発成攻撃行動)。
猫は自分でもしょっちゅう毛繕いしていて、毛繕いに相通じる撫でられる行為も嫌いではありません。しかし、猫が1回の毛繕いにかける時間はそれほど長くありません。また、猫の毛繕いは、舌を使ってちょこちょこ舐めますが、人の愛撫は大きく長く撫でがちです。つまり、撫でているうちに猫がごろごろ鳴らすと、もっと喜ばせてあげようとつい気合いが入りますが、その頃には猫はすでに十分い満足していて、限度を超えてイライラしていることが多々あります。それでもやめてくれないので、やめさせるために攻撃するのです。
攻撃する前にきっと、猫はしっぽを素早く振ったり落ち着きがなくなったりなど、警戒のサインを送っているはずです。愛猫の攻撃から身を守るためには、サインをしっかり感じて、ものタイrないくらいでややめておくことです。
また、体のどこかに痛みを感じるところがあって攻撃することもあるので、しっかりチェックして下さい(痛みによる攻撃行動)。
時には、何もしていないのに、近くを通っただけで突然攻撃さえることもあります。窓越しに外の猫の姿を見た、物音を聞いたなど、何かの刺激によって猫が興奮しているときに、たまたまそばにいた飼い主に八つ当たり敵に攻撃のエネルギーを向けたのです(点嫁性攻撃)。飼い主にとってはとんだとばっちりです。興奮している猫には近寄らないことが賢明です。
また、物陰から突然すっ飛んできて、足や手にじゃれついてくることがあります。これは、遊びをねだったり(遊び攻撃行動)、狩猟本能を満たすための行動(捕食性攻撃行動)と考えられます。遊びの時間が少なく、退屈していることが原因なので、狩猟本能を満たすような遊びの時間をたっぷり作ってください。うかつに手や足にじゃれつかせると、ますます狙われるようになるので、他のオモチャなどを使って遊ばせましょう。